2013年3月30日土曜日

ワールドカップ最終予選、レーザー照射問題を行動分析学的にみる

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サッカー日本代表のワールドカップ最終予選、ヨルダンに負けちゃいましたね。
私も23時から眠気をこらえて、テレビにかじりついていましたが、負けてしまってがっかり。すぐに布団に入りましたが、悔しさと興奮でなかなか寝つけませんでした・・・

しかし、これでワールドカップに行けなくなったわけではないので次回に期待したいところです。

その一方で試合中のある出来事が負けたことでさらに注目を集めました。今回はこれを行動分析学的視点からまとめてみたいと思います。




■■ サッカー日本代表、試合中の出来事が問題に・・・


3月26日アウェーで行われたワールドカップ2014ブラジル大会アジア最終予選のヨルダン戦。勝つか引き分けるかでW杯出場権獲得!!と注目を集めていましたが、結果は1−2で敗戦。次戦以降に持ち越しとなってしまいました。

その大切な試合で、ひとつの出来事が問題となっています。
それは「遠藤PK時のレーザー照射」です。

後半に香川のゴールで1点差に詰め寄り、さあこれからだという時にDF内田が倒されてPKを獲得した。キッカーはPKの名手遠藤。蹴る準備をしている時に、何やら顔のあたりが緑色になることがありました。

ヨルダンのサポーターが遠藤の顔(目元)に緑色のレーザーを照射していたのです。遠藤は気にする素振りもなく、ゴールに向かって蹴りましたが、結果は失敗・・・。これが入っていれば2−2となり引き分けでW杯出場権獲得となっていました。


■■ サッカーの試合でくり返される「レーザー照射」


このレーザー照射事件を行動分析学的に考えてみたいと思います。
サッカーの試合で時々レーザー照射が話題となっており、行動がくり返されているものと思われます(今回レーザー照射した人物が、毎回行なっている証拠はありませんが)。

では、なぜこの「レーザーを照射する」という行動がくり返されるのでしょうか?
今までの行動分析学に関連した記事で説明したとおり、行動の直前後に状況が変化し、直後にメリットが伴えば行動がくり返されるのです。→ 関連記事はコチラ


今回の場合は、どうでしょう?下の図で説明したいと思います。
例えば、「レーザー照射する」という行動の前には注目がなく、行動後は注目が集まるという変化があります。また、選手のがっかりした顔がなかったのに対し、がっかりした顔が見られるという変化があります。そして、直後に起きたことが「レーザー照射」した人物のメリットとなった場合に、行動がくり返されます。注目が集まれば誰でも嬉しいですし、相手チームががっかりすれば喜ぶこともあるでしょう。




それ以外にも、行動の直後に応援しているチームの選手の笑顔が見られること、勝つチャンスが増えること、日本のサッカー協会が抗議をするということで、さらなる注目を集めたなど様々なメリットが考えられます。

よって、「レーザー照射する」という行動が維持されてしまうのです。



■■ 行動直後のメリットを与えない


では、どうすれば行動をくり返さないようになるか?

簡単にいえば、メリットを与えないことです。
遠藤が決めていれば、がっかりした顔は見られなかったわけですのでメリットがなくなります。また、サッカー協会の抗議もしなければ、さらなる注目をあつめることはありません。

こうすることでメリットがなくなり、行動が弱まってきます(今回の場合は、周囲からの注目を変えることはできませんが)。行動がくり返されなくなるのです。


このように行動分析学的に考えると、行動が強まる理由や弱まる理由がわかってきます。この原則を利用すれば、どうしたら望ましい行動を引き起こせるのか、維持できるのかという難題を解決できるかもしれません。あなたもぜひ行動分析学を学んでみませんか?



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